2012年5月14日月曜日

iPadを買ってみた

ということです。
の一言で済ませるのもアレなので少し詳しく書きます。

マイコン少年であったアタシは初代Macintoshを店頭で触って驚愕したものですが、購入しようという考えは一切ありませんでした。
まず高い。Macintoshが日本でも売り出されるようになった頃はちょうどアタシ自身がマイコン=パソコンに興味を失いかけていたのと時同じくするので、そんな高価なものを買おうという発想が浮かびませんでした。
それに活用の方法がなかった。そんなもん買って何に使うのかといわれても、何にもない。
それが某出版社に入り強制的にMacを覚えさせられるに至るわけですが、正直この頃は逆にWindowsをほとんど触ったことがなかったので、Macの何がいいか全然わからなかったのです。
その後MacとWindowsの両方を使い出し、ああやっぱりAppleの製品はよく考えられているわい、と感じていたのですが、WindowsにはWindowsのヨサがあり、どっちが上とかじゃなく単に用途が違うもんだなと。その考えは今も変わりませんけどね。
しかしアタシの趣向はどちらかというとWindows寄りでした。それが再びMacを使い出すことによって五分五分に戻ったって感じでしょうか。
iPhoneを買った時も、正直Androidでもいいかなと思っていたんです。それまでずっとWindowsMobileを使っていて、まあAndroidの方が若干ですがWindowsMobile的ですからね。ところが店頭で触り比べてみると歴然で、もうこれはiPhoneしかないぞと。
つまり「Apple製品だから」iPhoneを選んだというより、単純にAndroidとの比較でiPhoneにしたってのがホントのところです。

さてさて昨年末のことです。アタシはiPhoneより画面が大きくてパソコンより気軽に持ち運べる端末が欲しくなり、その時に初めてiPadが自分の中で浮上したのですが、この時は結局AndroidOSを搭載したLifeTouchNoteを購入しています。
LifeTouchNoteにした理由は、もう安かったから、という一言に尽きますが(逆にいえばiPadは高すぎた)、やっぱりAndroidなるものを一度試してみたかったという気持ちもありました。
が、結果的にいえばLifeTouchNote購入は失敗でした。購入前の懸念材料(キーボードのデキが悪いとか)は意外とたいしたことがなかったのですが、サスペンド状態でも電池がガンガン減るという仕様には閉口しました。これによってカバンに入れっぱなしにしておくことが不可能になり、ほとんど持ち運ぶことがなくなってしまったのです。
しかしこの期に及んでもまだiPadを本気で検討するまでには至りません。この頃の本命はMacBook Airでした。MacBook Airにすると何がいいかといっても、これ一台で仕事もこなせるってのは大きな魅力でした。まあアタシの仕事はMacじゃないとできないのでね。
ところがちょうどモデルチェンジ間際で、なのになかなか新型が発表されない。どうも下手したら秋くらいになるんじゃないかと。Mac自体はあるので待とうと思えば待てるというか、モデルチェンジ間際の機種を買うこともないな、と一気に購入意欲が萎んでいきました。
そんな折「自炊」というものを始めたんですね。てな話は前に書きましたが、やっぱり自炊した本をモバイル端末で読みたいという欲望にかられ始めます。
候補として電子ペーパーを用いた電子書籍閲覧専用端末をまず考えました。しかしこれがどうも決定版といえるほどの製品がない。次にいわゆる中華パッドといわれる中国製のAndroidタブレットを考えたのですが、非常に故障しやすいという噂もあってこれもダメ。
とかいってるうちに新型iPadが発売されて・・・という流れです。

ここで候補に上がっていた、もしくは実際に購入したLifeTouchNoteとの比較を簡単にしたいと思います。

☆電子ペーパー端末との比較
これは実際に購入して比べたわけではないのでアレですが、「決定版といえるほどの製品がない」というのも理由のひとつですが、その端末用に合わせてPDFを作らないと快適に閲覧できないというのがわかったのも見送った理由です。
すでに数十冊単位の自炊を終えていたので、これを再度変換をかけるのは非常に面倒ですし、端末を買い替えたらまた同じ作業をせねばならず、オリジナルも取っておかなきゃいけない、と管理もメンドくさい。その点iPadならそんな必要もないですし。
電子ペーパー端末の利点としてバッテリーの持ちがあるわけですが、まあこれもiPadくらいのバッテリーの持ちがあれば実用には困らないのがわかったので。

☆中華パッドとの比較
値段以外は何もiPadが劣っている部分がないってことです。
中華パッドはスペック以上にバッテリーが持たないってのも調べてましたし、解像度その他もそうですが、AndroidはPDFを快適に閲覧できるアプリが意外とないのです。

☆LifeTouchNoteとの比較
最初LifeTouchNoteでPDF閲覧ができないか考えたのですが、先ほど書いた通りいいPDF閲覧アプリがないし、キーボード付きのシェル形状で縦持ちがいかにも無理がある。
ではLifeTouchNote最大の利点ともいえる「キーボード付き」という部分ですが、これはiPadにBluetoothキーボードを接続してやることであっさり解決。変換はおバカですが(LifeTouchNoteはATOK搭載だから変換はそれなりに賢い)、まあもともと長文変換はやらないのであんまり関係ない。
何よりiPadの場合、サスペンドでバッテリーが減りまくるってことがないのは安心です。

☆MacBook Airとの比較
当然現行(2011年モデル)との比較になりますが、当たり前ですがイラレやフォトショ、インデが使えないiPadはアドバンテージなのですが、「仕事で使えない」という一点を除けば意外にもiPadの完勝です。
やっぱりRetinaの効果はデカい。純粋に閲覧用ならiPadは本当に最高です。
ただし思わぬ副作用もあって、家で使ってるMacBookの画面がボケボケに見えてしかたがない。iPadが綺麗すぎるだけですが、こうなるとどっちにしろ近い将来Macも買い替えたくなります。もちろんMacもRetina化するという前提で。

まあ仕事柄「iPadを買ったらMacを使わなくなった」なんてことはないのですが、実際本当にいい端末だと思います。とりあえず一台持っておいて損はないというか。
つか結局「Apple製品だから云々」は全然関係ないのですね。本当に自分に必要なものを選んだら、それにAppleのマークがついていた、と。その辺はさすがだと思いますが、でもこれからも「Apple製品だから」という理由で何かを買うことはないのかなとも思いますけどね。