2012年12月31日月曜日

今年の締めくくりは何故か阪神

2012年もいよいよ終わりです。なので書き溜めたテキストではなく、新たに適当に書いてみます。
個人的にいろいろありすぎて、特に年後半はほとんどブログを更新できませんでした。ま、それはいいことでもあるんだけど。
んで、何を書くかというと、阪神です。ちょうど下降線をたどっていったのと、ブログの更新が滞りだしたのが同時期くらいだったので、いいたいことは山ほどあったにも関わらず何も書けませんでした。

いや〜、今年ほどつまんないシーズンはなかったな。暗黒時代より酷かった。もう「何だあの監督」としかいえない。だからいったんだ。あれだけは監督にしちゃいけないって。
ま、どんだけどうしようもない人間でもひとつくらい取り柄はあるもんで(やけに辛辣ですが、これでも抑えて書いているのです)、最後の最後にどでかいことをやらかしました。
そう、春夏連覇、甲子園無敗の怪物、藤浪を引き当てたんですから!
「阪神は育成が下手だから育てられない」とかいわれてますが、そもそもドラフトでこんな大物が入ってきたことがないんだから前例すらないわけで、上手いか下手かもわからない。
ただこれは間違いないと思うのですが、藤浪は勝手に育ちますよ。それは夏の大会を見てて、つまり阪神に入ることがわかってない時点でそう思いました。
正直いうとね、一回戦を見た時点では、ありゃって感じだったんです。春とあんま変わってないというか成長したようには見えなかった。
もっとはっきりいうと「甲子園に出てこなかった方が評価が上がったんじゃないか」とすら思ったんですね。
ところがこの投手は並の、毎年ひとりは出てくる類いの好投手でなかった。
試合を重ねるごとに悪い点が修正されていく。決勝なんか完全に悪いとこがなくなって、余裕すら感じたくらいです。
投手にとって一番大事なのは修正能力です。
短い大会期間中に全部修正できるのはただ事じゃない。もともと上背を活かしたポテンシャルはあると思ってたから、その上修正能力があり、何より勝ち方を知っている。
そういう意味では松坂を彷彿とさせます。決勝の余裕ぶりもソックリです。

一般にはダルビッシュ二世ってことになるんでしょうが、ダルとはタイプが違う。ダルは物凄いスピードボールを投げる変化球投手ですから。
藤浪は完全に速球投手ですもんね。角度のある150キロ超の球が低めにズバンと決まるっていう。あれは高校生は打てないよな。

しかしとんでもないのを獲ったもんです。しかも二位で北條でしょ。こっちは完全にロマン枠だけど、すげぇ楽しみ。てっきり二位は大学・社会人の即戦力だと思ってたんで腰を抜かしましたよ。マジでとんでもないいい指名っぷりです。

何てことを遠くロンドンの空の下で考えていたわけでしてね。どこにいようが、そしていくら監督がボンクラであろうが、やっぱり阪神のことは頭から離れません。
何故って?理由なんかわかるわけない。そういうもんなんです。

2012年12月24日月曜日

ブリッジ

はいどうも藪似です。ご無沙汰です。「ブリッジ」なんてタイトルですが、別に現在の滞在地とかけて「ロンドン橋落ちた〜」と歌いたいわけじゃありません。
前回の更新から間隔が空いたので、文字通りラグの橋渡し的なエントリってことです。

旅行ではなく短期とはいえ海外に滞在するというのは人生初の体験だったので、出発前の準備から、実際に住んでみてからもですが、とにかく「すり合わせ」と「トラブル処理」の連続でした。
アタシは予定を立てて、予定通りに滞なく物事が運ぶことにそこはかとない喜びを感じる、というタイプじゃありません。いつも何となくはじめて、気が向けば一気にガーッとやって、ノラなければいつまでも何もやらない、というタイプです。
が、さすがにこれだけのことだったんで、自分的には異例なくらい入念に準備をはじめたのですが、まあここまで上手くいかないとは思わなかった。
どうせ突発的なことがいろいろ起こるんだろってことはわかってたんで、かなり余裕をもってユルユルに予定を組んでいたのですが、それでもいつまで経っても準備が終わらない。
しかも出発の直前になってとんでもない事件まで勃発して、最後の3日間はほぼ寝れない状態、ということになってしまいました。
ロンドンに来てからもそうです。
英語が喋れないとか生活のリズムやスタイルに慣れるまで時間がかかるだろう、まあそれくらいの予想はしていました。が、実際は「え!そんな馬鹿な!」みたいなことが連発し、マジで心身ともにボロボロになりました。

そんな時アタシを救ってくれたのは、意外にも現地の人たちだったんです。
まあ大抵の人はそういうイメージでしょうが、イギリス人は、というかイギリスという国は(異様なまでに厳格なごく一部を除いて)本当にいい加減です。まるで昔の東宝映画のようなノリです。
だけれども東宝映画のノーテンキ・いい加減ノリが若い頃のアタシを救ってくれたように、イギリスという国の空気がトラブル続きのアタシを精神的に救ってくれたのです。
日本でもいろんなトラブルに巻き込まれましたが、トラブルそのものより、相手の事後処理のマズさ、応対の悪さで余計ストレスがかかることが多かったのですが、こちらでは本気で心配してくれたり、速やかに対処してくれたりで、むしろトラブルが起こったことによって清々しく、あったかい気持ちになったことが何度も何度もあったんです。
またとにかくみんな気さくで、これはTwitterにも書きましたが、行きつけのスタバの兄ちゃんまで顔と名前を憶えてくれ、気軽に接してくれたことによって、落ち込みかけた気持ちを持ち直したことが何度もありました。

自分は全然知らない国、なにより言葉を交わすことすら不自由な異国にいる、それはそうなんです。でも不思議とひとりぼっちという感覚は皆無なんですよ。それをいえば日本にいた時の方がよほど孤独感に苛まれていたといっていい。
でも日本はやっぱり好きですよ。日本には日本の独特の良さがある。
と同時にイギリスも好きです。こんだけトラブルがあってもね。だって救ってくれたんだもん。そう、あの時の東宝映画や植木等のようにね。