2010年8月31日火曜日

コントとドライと水前寺清子

藪似です。前回「ドラマもほとんど見てない」と書きましたが、猛烈にハマったドラマは置いといて、そこそこハマったドラマのことでも書こうかなと。
そのドラマとは「ありがとう」の第三部です。
これはTBSチャンネル、つまりスカパーでやってただけなので、まあ実際見ていた人は少ないと思います。
とはいえ「ありがとう」といえば、とんでもない視聴率を取った番組、としてしばしば取り上げられることがありますから
名前だけなら結構の方が知ってるんじゃないでしょうか。
アタシも似た様なもんで、名前を聞いて、あ、水前寺清子のヤツね。えらい視聴率を取ったらしいヤツね。その第三弾ね、くらいの知識でした。
だから適当に、何話だったかも忘れたくらい途中から見始めて、たしか真ん中くらいだったかな。
しかもしばらくは見たり見なかったりって感じで、到底ハマってるとは言い難い感じでした。
それが、何と言うか、突然バケた、といえばいいのでしょうか。いや、何かわからんけど急に面白くなりだして、ドラマが、というよりアタシの感覚的にね。
これはいわゆる石井ふく子プロデュース作品であり、石井ふく子といえば、先ごろシリーズ終了が発表された「渡る世間は鬼ばかり」の、といえばわかりやすいのでしょうか。
つまりはわかりやすいホームドラマ、なのですが、ハマってからちゃんと見ると、何か妙にイメージと違うのです。
まず話が全然ない。ないことはないのですが、展開が異様に遅い。
じゃどうやってドラマを回していってるかというと、もう人海戦術というか、様々な登場人物が入れ替わり立ち代り出てきて、コントの如くシーンを消化する。(実際大抵シーン毎にオチがある)
アタシが見たのは途中からなのですが「魚屋のパート」、「肉屋と酒屋のパート」、「焼鳥屋のパート」の3つのシーンが代わる代わる出てくる、といった感じなのです。
しかもこれらはたいしてリンクしているわけではなく、個人的にヒョーっと思ったのは、こういうドラマって実際のカラミのシーンがなくても、設定上登場人物が仲が良かったり、よく知ってたりするじゃないですか。
ところが最終回間際に「あんまり付き合いないからよく知らない」というセリフが出てくるんですよ。もちろん近所の人で存在は認識しているんだけど。
ドラマが動かないのは明確な理由があって、登場人物が基本的にみな受動的なんですよ。
主人公の水前寺清子はちゃきちゃきの江戸っ子って設定なんだけど受動的。
ほっていおたらいつまで経ってもドラマが動かないんだけど、その中に、さっき書いたパートごとにひとりずつ能動的な人物が配置されている。
魚屋のパートだったら大空真弓、肉屋と魚屋だったら沢田雅美、焼鳥屋だったら佐良直美、といった具合に。
ドラマを進行させる段になったら、彼女たちが前面に出てきて話を動かしているんですね。つまり普段は彼女らはあまり表に出てこない。
普段やけに表に出てこようとする前田吟と園佳也子は引っ掻き回し役で、一見ドラマを動かしそうなんだけど
この人たちがいくら暴れまわっても元通りに収拾する算段になってるのはうまいなあと思いますね。
あと、ホームドラマ、それも「ありがとう」第三部は下町を舞台にしていて、濃厚な人付き合いとか人情が強調されそうなもんだけど、そんなことは全然ない。
思ってたよりずっとドライで都会的なんです。これは本当に意外でした。
これは脚本が平岩弓枝ってのが大きいんでしょうね。アタシのイメージしていた石井ふく子ドラマと違ったのは、やっぱり石井ふく子ドラマって橋田壽賀子のイメージが強かったですから。
もうひとつ。シリーズ第三弾とかになるといい加減ダレそうなもんだけど、微妙な仕掛けがいっぱい施してあってダレてないんですよ。
最終回の結婚式なんかもね、普通の結婚式じゃなくて合同結婚式。しかも仏前結婚式ってんだから。
仏前結婚式の存在は知っていても、実際に参列した人なんか一握りでしょうし、興味を持つなってのが無理でしょ。
そういうのが実にうまいなって。
うまいといえば、そしてドラマの「ありがとう」に触れるなら、どうしても水前寺清子歌唱による「ありがとうの歌」に触れないわけにはいかないんですが、それはまた次回。

2010年8月29日日曜日

復活と不安とテレビのない生活

はい、藪似です。移転してきました。
ロゴだけがんばってつくりました。デザインはテンプレートのまんまです。
約三年ぶりの復活となります。以後お見知りおきを。
さてまともに更新しなくなって五年近くになりますが、この五年の間、何が変わったか。
まず5歳年を取りました。当たり前ですね。
そして年を取ったからなのか、決定的なことが変わりました。
とにかく、もう、ホントに、テレビを見ていないのです。
理由は様々ですが、まず「テレビ」というものが家にありません。
テレビ自体が見れないわけではありません。どころかスカパーも映ります。
早い話がパソコンでテレビを見ているんですな。
「テレビ専用」の機械が部屋にない、というのは、もうそれだけで全然テレビを見なくなるものなのです。
「テレビを見ながらパソコンで仕事をする、もしくはネットをする」ということは可能です。
しかし可能というのと、実際にやるのは全然別で、そんなことはまずしません。
じゃあどんな時にテレビを見るか、これは簡単です。野球を見る時です。
あと録画しておいたビデオを見る時。しかしこれは動画サイトや動画ファイルを見るのとさして感覚的に変わらないのでテレビを見ているとはいえないでしょう。
それはそれでいいっちゃいいのですが、以前からyabuniramiJAPANなる怪しげなブログを読んでくださっている方ならお判りでしょうが
かつてやってたyabuniramiJAPANはテレビの、それもバラエティ番組に、かなり針が振れていました。
ところが今現在、まったくバラエティ番組というものを見ていないのです。
「最近のバラエティ番組はつまらない。正直見るに値するような番組がない」
そんな繰り言をいうつもりは毛頭ございません。いや、もう、つまらないかどうかすらわからないのが現状です。何しろ見てないんだから。
思えばyabuniramiJAPANは「笑い」について書き出した頃から、そこそこのアクセスを稼ぐようになりました。
特にダウンタウンのことを書いたくらいから、結構リンクを張られるようにもなりました。
そして最後の更新も「笑い」に関することでした。
しかして今、もうずいぶん長い間ダウンタウンを見ていません。一年くらい前に発作的に「ゴレンジャイ」が見たくなって動画サイトを漁ったのが最後です。
ダウンタウンですらこんな感じです。最近の若手などわかるはずがありません。
ではドラマはどうかというと、これまたほとんど見ていない。
ブログを休止している間に、一本だけ猛烈にハマったドラマがありましたが、それは別の名前で「こそこそ」やってたブログに書いちゃったからね。
じゃ、いったいお前は何を書くつもりなんだ、といわれれば、何を書けばいいんでしょ、と答えるしかないのが現状でして。
それでもまあ、始めちゃったものは仕方ないので、なんなりと書いていきますよ。何とかなるんじゃないでしょうか。
ま、あまり期待もせず、ご緩りとお楽しみくださいませ