2009年1月25日日曜日

趣味

初対面の時の質問には何でああ意味がないことばかりなのだろうと考えると夜も眠れない。

「趣味は何ですか」お見合いでの定番の質問だ。
お見合いなんかしたことがないが、おそらく定番問答として今も普通に行われているのであろう。
別にお見合いじゃなくても、つい、という感じでこういうことを聞いてしまう人がいる。本当に相手に興味があるわけじゃない。あくまで「つい」なのだ。
いや会話だけじゃない。今時ブログのひとつを立ち上げようとかSMSに登録しようとしても記入欄があるし、一番わからないのは履歴書なんかにもそういう欄がある。

こういう質問をされると、もう何てこたえていいかわからない。だから無難に「映画鑑賞」なんて答えてしまうのだが、これはいくらなんでも広すぎて答えにも何にもなってない。
映画ったっていろいろある。かく言う自分も、ロードショー映画なんて年に一度行くかどうかというレベルだ。
DVDやCSでやってる映画を観ることも映画鑑賞になるのか?いやいや、映画鑑賞と上段に構えるからには、やはりスクリーンで観ることが前提になるだろう。
最新作じゃなくても、ぴあの映画欄をみれば結構いろんな映画をやっている。自分が好きなお古い邦画なんてのも、数年前に比べるとずいぶん数が減ったとはいえ、上映している劇場がいくつかある。
しかしだ。お古い邦画といってもいろいろあるわけで、東宝の特撮物が好きな人もいれば、東映のヤクザ物が好きな人もいる。あと黒澤明しか興味ない人も小津や成瀬が好きな人だっている。
が、当然そんなことは答えない。
本当は「趣味は映画鑑賞です。といっても邦画、それも東宝系の作品が好きで、東宝系なら戦前のものから昭和40年代前半のものならまんべんなく観ますね。あ、でもゴジラとか特撮系はあんまし興味がないんですね。それと傍系の東京映画製作のものもちょっと苦手です。でもそういうのもまったく観ないわけじゃないし、松竹だって日活だって大映だって東映だって、もちろん新東宝も、アンテナに引っかかるものであれば観ますよ」
なんてことを一言で済ますと「趣味は映画鑑賞です」になってしまう。

なんだか相手を馬鹿にしてる気がしないでもないが、そもそも「趣味は?」なんて無茶ブリをしてくる人には失礼も何もないのだ。てかそんなことを気にしている人を自分は他に知らない。