2009年1月7日水曜日

赤い編集

誰にとっても納得できる名場面集なんてあるのだろうかと考えると夜も眠れない。

こないだ撮りためた映画を消化せねばならんという話を書いたが、あまりにも骨が折れるためとうとう編集ソフトを買ってしまった。
DVDに焼いていくのはフリーソフトでもできるのだが、これが非常にめんどくさい。その点購入した編集ソフトはさすがに有料だけあって、手間も少なくて済むのがうれしい。
とはいえそれでも結構面倒なんだわ。それというのも、さすがフリーのものと違ってできることが多い。となるとどうしても少しは凝ったものにしたくなる。
しかしてこれまでと作業量は変わらないのであった。アホか。

よくよくレコーダを覗いてみると、肥やしは映画だけではなかった。ドラマなんかも結構な分量を占めている。
中でも去年TBSチャンネルでやってた「赤い嵐」を何とかしなければと思うとうんざりしてくる。
そう、そういうドラマがあったのだ。今から30年近く前の作品で、主演は柴田恭兵。制作は大映テレビ。
仮にこのドラマの存在を知らなくても、これだけ聞けば、どれほど濃厚で脂っこい内容か想像していただけると思う。
実は大映ドラマってのはあんまり好きでない。なのに保存しておこうと思ってしまったのは、柴田恭兵があまりにも面白かったからなのですな。
「あぶない刑事」以降の柴田恭兵しか知らない人には「あまりのキザぶりが面白いのかね」と思われるかもしれないが、違う。
文字通り、恐ろしいほどのコメディアンぶりで、信じられないぐらい笑わせてくれる。
顔はやっぱり二枚目だが、このドラマを見てると全然そう見えないんだからフシギだ。

奇妙なダンス、とんでもないセリフまわし。
能勢慶子との「しのぶちょあん!」「ばごどざん!(まことさん・能勢慶子のセリフ)」
緒方拳との異様としかいえない対決。どれも大映ドラマスパイスがたっぷりふりかかっている。

しかしあれなんだわ。ドラマとして、というかストーリーはどうでもいいんだよね。ただただ柴田恭兵の奇行が楽しいだけで。
だから名場面集でもつくって、こういう面白さを共有できるであろう友人に見せようと思うんだけど、これが大変すぎる。
「このシーンはいるな」
「長すぎたら逆に面白くなくなるぞ」
とか考え出したら、いつまでたっても終わらない。

初回放送から28年、再放送からでも一年近く経ってるのに、いまだに「赤い嵐」のことで頭がいっぱいな男なんて、自分以外に他に知らない。