2011年2月9日水曜日

二十一世紀のパペポ

藪似です。去年秋から年始にかけて、ブログに書いておこうかなと思うテレビ番組が結構あったので、しばらくそういうことを書いていきます。

「鶴瓶上岡パペポTV」については、昔のyabuniramiJAPANにも書きましたしTinyの前身のsugame京浜にも書きました。
その中でアタシはこんなことを書いています。

パペポは今にして思えば、プロによるプロの芸を見せる番組だったのだ。一見どこに転がるかわからないようなトークを展開しつつ、最後は絶対笑いに持っていくことができる。これこそプロの芸とはいえまいか。
鶴瓶は現在も健在だが、相方がいない。「きらきらアフロ」はパペポに近いスタイルに見えるが、プロの芸を見せる番組とは根本的に異なる。
では鶴瓶は誰と組めばいいのかとなるが、今のところ(相性も含めて)適当な芸人はひとりも思いつかない。


ところが意外な人物がいました。ビートたけしです。
年末に放送された「たけしが鶴瓶に今年中に話しておきたい5~6個のこと」は今までのどの番組よりもパペポ的であり、しかも二十一世紀に相応しい時代性もありました。
たけしと鶴瓶のトークだけで展開されるこの番組は強いメッセージ性を包括しながらも着地点は必ず笑いとして昇華され、しかもたけしと鶴瓶両者の個性が見事に引き出されていました。
そう、これこそアタシが待ち望んでいた「プロによるプロの芸」を押し出した番組なんです。
たけしと鶴瓶は個人的な付き合いはかなり長いようですが、ガチンコで共演したことはこれまでほとんどなく、そういう意味でやや消化不良というか手探りなところはありました。まだお互いのイジリ方がわかっていないというか。でもこれはパペポのプロトタイプだった「激突夜話」でもそうで、最初だからしかたがない。
でも回数を重ねることで間違いなく解消されるだろうし、逆にまだ無限の可能性があるともいえます。
個人的に嬉しかったのは、ヤバ目の話になった時、鶴瓶があかんあかんといいながら、むしろたけしの毒を引き出していたところで、これはパペポの黄金パターンであり、毒を吐いているのは上岡龍太郎なのに、実は言わせてるのは鶴瓶だろってことが何度もありました。
(鶴瓶はホントにマズい話になるとさっと話を変える)

鶴瓶は久しぶりのプロ相手のトークに跳ね上がるような感じになってたし、たけしも「北野ファンクラブ」などの高田文夫を相手にしている時とはまたひと味違うキレがありました。

これ、レギュラーにならないかなぁ。こういうプロの技を見せる番組がひとつくらいあってもいいと思うんだけどねぇ。