2011年6月7日火曜日

怖い人々

藪似です。今回は雰囲気の話です。

去年ちょっと話題になったさかなクンね、アタシ、あの人がめちゃくちゃ怖いんですよ。何というか人間的な感情があまりなさそうでね。
もちろん会ったことないですよ。でもテレビの向こうからの感じだけでも恐怖心をおぼえるには十分の、何か、を持ってると思うんです。

しかしアタシが芸能人とか、とにかくリアルではなくメディアで知った人の中でダントツに怖いのは渥美清です。
ずーっと読んでくださってる方ならおわかりでしょうが、アタシは山田洋次作品は嫌いじゃない。なのに「男はつらいよ」は苦手で、つまりは作風ではなく渥美清が怖いからです。
苦手とかじゃなく怖いんです。どうもこれは幼少の頃からそうだったようで、幸いアタシん家は洋画党で正月に家族で連れ立って「男はつらいよ」を観にいく、というようなことはなかったんですけど、もうポスターとか見るだけで怖がってたようで。もちろん憶えちゃいませんが。

「男はつらいよ」は大人になってから何本か観たことはあるんですよ。でも、とにかく渥美清が怖いからギャグのシーンでも全然素直に笑えないんです。そして観終わるとドッと疲れちゃう。やっぱどこか異様に緊張してるんでしょうね。

小林信彦著「おかしな男 渥美清」を読めばわかりますが、渥美清って人は極端な人嫌いな上、若い時分はかなりヤバいことをしてたようで。
でもそんなの後付けの知識で、そんなこと全然知らないうちから怖かったんだからね。

それに渥美清の怖さって人嫌いとかヤバい過去とはあんまり関係ないような気がするんですよ。
もっと本能的な感じ、とでもいいえばいいのでしょうか。
だからね、渥美清が寅さんとして国民的な人気だったのがね、どうも信じられない。アタシがズレてるだけかもしれないけど、でも何なんだろ。みんな怖くないのかなぁ。