2011年10月19日水曜日

notグレートパワー

阪神のBクラス、そして真弓明信監督の退任が決まりました。まあ結果がすべての世界なのでしょうがない。
しかしクレイグ・ブラゼル内野手とジェイソン・スタンリッジ投手の去就が未定というのは、どうにも納得できないというか。
監督が代わるわけですから、新監督の意向次第、というのは、まあわからんではないのですが、今年の内容を見るにクビにする理由はさしてない、と思うのですよ。

ブラゼルはここまで15本塁打。物足りない数字です。が、アタシはずっとヒッティングマーチで歌われるような「グレートパワー」タイプの選手ではないと思っていました。
たとえばヤクルトのバレンティンや全盛期のカブレラなんかは、まさしく「グレートパワー」ヒッターです。ブラゼルは体型的に勘違いされやすい。しかも選球眼が悪いので余計そう思われがちなのですが、パワーでスタンドまで持っていくタイプではなく、バットコントロールとミートが上手く、しっかりスイングできて、なおかつ角度がつけばホームラン、みたいな選手です。バレンティンやカブレラみたいに「当たり損ねがホームラン」はまずないのです。こういうタイプはボールの反発力に左右されやすい。
そしてあまり言われてないことですが、今年からセとパの審判組織が統合された影響でしょうか、去年よりあきらかにストライクゾーンが広くなっています。
ブラゼルといえば毎年三振数でトップを争っていたのですが、今年はベストテン(じゃないか、ワーストか)にも入ってない。つまりストライクゾーンが広くなったので例年より「当てる」打撃になり、しっかりスイングすることができなくなってしまいました。
たまにしっかりスイングできても低反発球の影響で打球が失速する、という悪いスパイラルに入ってしまいました。

それでもここ最近の打撃を見てると、新ストライクゾーンと低反発球への対応ができるようになってきて、ホームランの打ち方がわかってきた感じがするのです。
加えて今年は去年に比べて膝の状態が悪かった。膝の状態はモロに飛距離に影響するのですが、膝の状態をキープできれば、去年並とまではいかなくても30本塁打は期待できる選手です。
そして目立たないけど、セの外国人の中でもマートンに次ぐ打率なんですよねえ。

一方スタンリッジは、潜在能力は非常に高いのですが、どうもコンディション管理が下手な気がします。
二ヶ月連続で月間MVPを獲りながら9勝止まりという、いい時期はすこぶるいい。悪い時はとことんダメ。スタンリッジのいい部分と悪い部分が如実にわかります。
この辺はコーチの指導次第で改善できるのではないでしょうか。

ふたりとも来季の阪神には絶対必要な戦力です。特にブラゼルはここ数年で一番応援している選手だからね。
アタシがブラゼルを応援し、残留を熱望するのは理由があります。
それは彼の懸命さです。
一度マズイ走塁をして首脳陣からこっ酷く怒られたらしいですが、それ以降は膝が悪いにも関わらず懸命なプレーを続けています。
余談だけどマートンの方が守備・走塁ともに懸命さが感じられないのは悲しいです。

いや、マートンがいらないとか言ってんじゃないですよ。もちろんマートンも絶対必要な選手。でもブラゼルも絶対必要だと思うんだけどなあ。