2011年5月28日土曜日

ロビンソンに浸る

藪似です。年をとったなぁと感じることはいくつもございまして。
アタシは1968年生まれなので、青春時代というと普通は1980年代半ばになるわけですが、以前書いたように、どうもこの時代が嫌いです。
思い出がないわけじゃないんですが、懐かし系の番組とかで当時流行っていた歌とか流れても特に感慨とかないんですよ。正直この時代の古き良き思い出なんて阪神タイガース日本一くらいでしてね。
じゃ当時の歌とかを聴くだけで「あの頃に戻れる」時代はというと1990年代の中盤から後半になってしまうのですよ。
iPodとかに入れてるプレイリストですが、もちろん敬愛してやまない植木等大先生なんかも入ってて、他には大昔の(日本でいえば戦前の)ジャズとか、古い邦画のサントラとか、そういうのに混じって、アタシにとっては思い出深い懐かしめのプレイリストもあったりしますが、ほとんど1990年代のものです。
アタシはこの時代ちょろっと音楽をやっていまして、でもやってた音楽のジャンルの曲じゃなくてね、歌謡曲。いや、あえてJ-POPといった方が気分がでますね。とにかく「いい曲だなあ」とかじゃなくて、聴いててただ単に懐かしい。あの頃の感覚が蘇るのです。

中でも結構気に入っているのがスピッツの「ロビンソン」で、アタシはリアルタイムでスピッツなんか全然好きじゃなかったんですよ。今も活動してるかどうか知りませんし、活動してたとしても別に興味はないんです。
でも「ロビンソン」を聴くと、当時あんまり熱心に聴いてなかった分、余計に懐かしい。なんかね、自分で積極的に聴いていたものより、なんとなく街中で流れていたり、誰かがカラオケで歌っていたり、そんな浅い接し方の曲の方が懐かしかったりするのですが、どうでしょか。
特に「ロビンソン」はあのクドいイントロ、そして淡々と綴られる光景描写(一部では心中の意があると噂ですが)、クセのまったくない歌唱、どれをとってもあの頃のJ-POP過ぎて泣けてくるほど懐かしい。

もしかしたらこういった楽曲がアタシら世代の演歌的存在になっていくのかな、と思います。自分が爺さんになった時にね。