2011年5月8日日曜日

ジジィはすっこんでろ

藪似です。この頃街中に繰り出すことが億劫になったといいますか、あんまり積極的に行こうとは思わなくなりました。

でもそうはいっても行かなきゃいけないこともあるんですけど、行ったら行ったでわりとすんなり溶け込めるというか、自分が今街中にいるということに違和感は感じないのですね。
つーか感じなさすぎだろと。もうアタシは不惑はとっくに超えた惑いまくりのオッサンなのに、たとえば渋谷とか若い人が多い街で違和感がない方がオカシイはずなのに、です。
何故だろう、と考えるまでもありませんでした。若い人の服装がここ10年ほどほとんど変わってないんですよね。
若い人のファッションの変化を感じ取れないのはお前がオッサンだからだろ、まあそういう意見もあるでしょう。しかしちょっと変わってなさすぎる気がするのですよ。

アタシが高校生の頃というと1980年代の半ばですが、その時代のファッションが大嫌いだったんですよ。特におニャン子クラブが着ていたセーラーズのトレーナーとか吐き気がするほど嫌いでした。
ではそんなアタシが当時ハマっていたのが「俺たちの旅」という中村雅俊主演ドラマの再放送で、本放送が1975年。当時からみて約10年ほど前の作品です。
アタシが高二だった1985年、そして「俺たちの旅」の頃の1975年。どっちがいいとかそんなことじゃなくて、おそらく今の時代の若い人が見てもはっきり違いがわかるはずですなんですよ。

そして現在、つまり2011年ですね。それと今から10年前の2001年、このふたつの象徴的な風俗光景の映像を見比べてわかるでしょうか。
いや、わかるといえばわかるのですよ。まだ当時はガングロとかいましたし。
でもそれが「なくなった」だけで、何か新しいムーブメントがあるかといえば、ない。小規模で流行ってるものは当然あるんだろうけど、田舎のじいさんでも知ってるような流行は絶対ないですよね。
よくいえば時代が落ち着いてきたといえるのかもしれない。でもただ停滞してるだけなんじゃないの?と思ってしまうのです。
別に服装に限った話じゃなく、ま、一応アタシはデザイン関係のことをやらせてもらってるわけですが、10年前と世間が求めるデザインのニーズがまったく変わっていない。
それだけじゃない。音楽もカバーか二番煎じみたいなのばっかりだしね。

なんちゅーか、自称良識派の大人が眉をひそめるようなのがね、ないんですよ。一応大人の年齢になったアタシからしても、あまりにも保守的であり、あまりにも物分りが良すぎる。
こないだイギリスにいって、あそこはすべてが枯れた文化ですからね。あれはあれでカッコいい。でも日本とアメリカはそれじゃダメでしょ。新しくてナンボ、過去を否定してナンボで成長してきた国なんだから、若い人には過去をもっと否定してもらわないとダメだと思うんですよ。

すっこんでろジジィ

そういってほしいんですよね。いや、にちゃんではお目にかかれますが、口でいうんじゃなくて流行としてみせてほしいのですが。