2011年3月6日日曜日

韓国上空から見る黒く濁る村

藪似です。何か意味深なタイトルですが、何のことはない、先日UKに行った時、飛行機の中で「黒く濁る村」という映画を観ただけのことなんですけどね。その時偶然韓国上空を飛んでたと。
最近は機内サービスも充実しているようで、海外へのフライトは初だったんで最近かどうかは怪しいのですが。とにかくアタシが乗ったのはJALでして、上映中の映画を観れるんですね。
行きに観たのは「黒く濁る村」で帰りが「ソーシャル・ネットワーク」。全然関係ないですが、何を勘違いしたかアタシ、ずっとソーシャルネットワークを「SMS」と略して書いてますね。それじゃショートメッセージだよ。もしくは昔渡辺プロがやってたレコード会社。あ、セガ・マスター・システムってのもあるか。どっちにしろ、ああはずかし。

さて「ソーシャル・ネットワーク」の方ですが、面白かったという意見が多いのですがアタシ的にはまあまあの域でした。超高速のセリフ回しによるテンポの良さや、展開の巧みさは感じたのですが、感情移入できる登場人物がひとりもいない、現在進行形の事象なのでカタルシスが何もないなどのマイナス要素を強く感じたものでね。まあハリウッド映画と思わなければ、これはこれでアリなのですが。

今回は「黒く濁る村」にスポットを当てます。
そういえば韓国映画について書くのは、かつてのyabuniramiJAPANから初めてではないでしょうか。ま、それもそのはずで、アタシは韓流モノには全く興味がないのです。けれどもこの作品は例外で、最初に情報を得た時からずっと気になっていました。
とはいいながらいつの間にか上映は終わり、こりゃいつもの通りDVDコースだなと思っていたところに、思わぬところで鑑賞することができたというわけです。
内容は、いろいろ指摘されている通り、不出来な横溝正史映画で、衝撃的といえば衝撃的ですが、ありがちといえばありがち。そういう意味では凡作です。途中途中に挟まれる暴力シーンも、日本人には悪い意味で衝撃が強く不快感が残ります。
しかしただの凡作と決め付けられないのはギャグのキレが異様にいいからで、え?ギャグ?そう、ギャグです。全体的に重く暗い作風にも関わらず、随所にギャグが散りばめられています。
ユ・ヘジン演じるドクチョンは残酷な過去を持つにも関わらずコメディリリーフの要素もあり、絶妙の間で笑わせてくれるのです。

そしてですね、こっから突然野球ネタにシフトします。
このユ・ヘジン、観てるうちに阪神タイガースの新井選手にしか見えなくなってしまったのですよ、アタシは。
まず顔が激似。まあ新井が「・・・によくある顔」なのに違いないのですが、それにしても似すぎです。そしてイジられている様もまた新井っぽい。
新井をイジるのが、いや、イジるとかという次元じゃないんですよ本当はね。だって完全に精神的に支配されてるんだから。その新井を支配しているのがアニキ、もといチョン・ジェヨン演じる村長なのですが、いややっぱりアニキだわ。
こっちは全然金本には似てないんですよ。似てないんだけど新井役が新井なもんで(注:新井役なんて本当はありません。ドクチョン役です)、村長がどんどん金本に見えてくる。

ですから横溝正史映画のパチもんとして観るか、金本と新井の物語として観るかで評価が変わってくるのです。
ということはつまり、最後には新井は・・・ってことになるのか?そして黒く濁る村とは阪神タイガースのことなのか?いやたしかに黒く濁ってる感じはするんだけどね、特に今年は。