2009年6月20日土曜日

著作権

だいぶ前に「パクリ」に関して書いたが、それとは関係ありそうで、ない。が、結びつけられたらと思うと夜も眠れない。

今は小康状態っぽいが、さいきん「DRM」だの「メディアに著作権料上乗せ」だのの議論が活発だ。
そうやって違う立場の人間が議論を戦わせることは大いに結構なことだが、どうにも違和感が強い。
どっちにしろ今後、映像を自由にダビングができるようになるとは考えづらく、アナログ時代より不便になることが確定的だからだ。
おそらく権利者側は、ダビングされた映像ソースを勝手にDVDなりブルーレイなりを販売されたり、ネット上に流されることをおそれているのだろうが、どんなに強固なものでも結局プロテクトは破られるし、いたちごっこが続くだけの気がする。
それにダビング10も、オリジナルと同じ画質のものが10個できるだけで、名場面集のような編集も難しいし、それこそ携帯型メディアプレーヤーで持ち運ぶとなると、やっぱりプロテクトを破らなくてはならなくなる。
自分で買ったメディアを自分が使うためにプロテクトを破る。馬鹿らしいにもほどがある。
だったらもっと簡単に映像を利用できるようにすればいいのだが、ひとつだけ思い浮かぶ案がある。
DRMなんてややこしいことぜずに、映像ソースに利用者情報を付加する仕組みを入れればいいのだ。
ダビングはいくらでもできる。但し累積された利用者情報は永遠に残る。もちろん虚偽の利用者情報の付加は一切できないようにして。
(もしTSUTAYAなんかでレンタルしたものの場合、TSUTAYAとの連名になり、レンタルがソースであることもわかるようにする)
これなら個人で楽しむ分はもちろん、それこそ友人に見せる程度ならいくら利用者情報があっても問題にはならない。
が、それをネットに流したり、違法販売したら、あっという間に個人情報が出回ってしまう。そんなリスクを犯してまでやる馬鹿がいるだろうか?
それに「簡単にいくらでも編集なりダビングができる」となれば、わざわざプロテクトを破ろうとする人も大幅に減るはずだ。
ま、問題がないわけではない。たとえば友人が勝手にネットに流したりした場合巻き添えを食う可能性があるからだ。だがそれも最終利用者情報しか記録されないという仕組みにすれば、どうにでもなりそうな気がする。

結局アップルのiTunesストアが成功したのは、規制が緩いからだ。ソニーが失敗したように、ガチガチに縛れば、プロテクトは破らざるをえないし、誰も利用しようとしない。
さきの議論を戦わせる場でも誰か今書いたようなことを提案してくれればいいのだが。ま、そういうことをいってくれそうな人を知らないし。